老年内科について
主に高齢者の方を対象にした診療科で、発症部位や専門領域にこだわらず内科全般を幅広く診療していきます。当診療科は、加齢に伴って起こりやすいとされる症状や病気に関する診療が大半です。
具体的には、生活習慣病(糖尿病、高血圧、脂質異常症 等)やそれに伴う合併症(心不全や心筋梗塞等の心臓病、脳梗塞等の脳血管障害 等)をはじめ、認知症、加齢による筋力低下、関節や骨の変形などによる、サルコペニア、変形性関節症(膝、股間節 等)、骨粗しょう症、睡眠障害(不眠症 等)、肺炎(誤嚥性肺炎)など、高齢者に発症しやすい疾患やそれによる症状が対象となります。以下のような症状に心当たりがあれば、遠慮なくご受診ください。
以下のような症状やお悩みがあれば一度ご相談、ご受診ください
- いくつかの症状が重なっていて、どの診療科に行けばよいかわからない
- もの忘れをよくするようになった
- 筋力や体力の衰えを日々感じるようになった
- 歩行時にふらつく、転倒しそうになるなど不安がある
- 現在、複数の診療科に通っている
- 薬を飲む量が多いので、何とかしたい など
老年内科で扱う代表的な疾患
- 認知症(アルツハイマー型認知症、血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭即答型認知症)
- パーキンソン病(パーキンソン症候群)
- 糖尿病
- 高血圧
- 脂質異常症
- 骨粗鬆しょう症
- 睡眠障害(不眠症 等)
- 脳血管障害(脳梗塞 等)
- 虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)
- 嚥下機能低下による誤嚥性肺炎 など
この場合、診察の結果から体調不良の原因がひとつの病気だけでなく、複数発見されたということも少なくありません。このような高齢者特有の病気の現れ方というのをしっかり把握しながら治療や予防にあたるほか、同居される多くのご家族の方が悩みを抱えているとされる介護に関する問題までサポートしていますので、お気軽にご相談ください。
多剤併用による副作用にも対応
また年をとるにつれて、服用する薬も増えていくという患者様も多いかと思います。多くの薬を定期的に飲んでいる状態を多剤併用(ポリファーマシー)と言います。この場合、1人の患者様で6種類以上の薬を飲まれているというケースでは、副作用が起きやすくなるとされ、様々な症状が現れやすくなるということがあります。
ただ多剤併用そのものが悪いというわけでなく、必要があって、そのような数に達しているということもあります。しかし可能性として、患者様が服薬の数が多くなることで飲み忘れ、そのことを知らない医師が薬の効果がみられないとして、新たに何らかの薬を追加してしまうということもあります。
このようなポリファーマシーによる体調不良が考えられる、服薬がうまくいっていないという場合も当院をご受診ください。